さよならグレープフルーツゼリー

ふと息継ぎするようにメモの少なめな一日。
しかし、その始まりは腰の激痛と頭痛によるものだったようだ。
 
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腰痛のはじまりと父母のお見舞い

ゆりもどし?
回復に応じて身体を動かす(歩く)距離が少しずつ伸びてきたせいか、疲れて眠っている時間が増えてきた。

と同時に、腰の痛みに悩まされる。
手術の内容と直接的には関係無いようだったが、それまで経験したことのない痛みで(もともと、腰痛や肩こり、関節痛にはほとんど縁がなかった)弱る。

なにしろ、夜中に眠っていても腰痛で目が覚め、うめき声を挙げてしまうほどで(同室の人は怖かったろうと思う、悪いことをした)どうにもきつかった。
術後すぐ、リハビリ的に歩くように言われてまじめに取り組んでいたが、病室からエレベーターに行くだけでもつらかった。
本来、ここまでの腰痛は発生しないらしく、医師・看護師ともにとくだんの注意もなかった。

夜中に目が覚めるときは腰から背中にかけて激痛が走り、がっちりと固められてさらに痛めつけられるようだった。
頭痛や目眩も辛かったが回復するにつれて消えていったので、むしろこの腰痛がもっとも印象に強い。
 
 
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上昇するカーブ

前日まではツマさんに任せていたメモが、この日から自分で書けるようになった。
普段からへにゃへにゃの字なので、あまり違和感がない。

頭のなかをこにゃこにゃとして2,3日でここまで回復するのかと思うと、実に大したものだなあ。
メモの情報量は減り、波はあるものの、筆跡や内容からも回復の様子が見て取れる。

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否、それはお漏らしではない!

違和感はあった。
それまでとは明らかに違う、なんていうかあれだ、寝間着がびじゃびじゃと濡れてゆく……
どうも様子がおかしい。

これは……

いやあ、よく考えてみたら、いったい何がどうなってあんな管がわたくしの尿管に挿入されていたのであろうか、いまとなっては知るべくもないが(というか想像するだに激痛のみなり、ああ神様、私たちに麻酔をお与え下すってほんとうにありがとうございました)、要するにそれがちょっとずれちゃったっていうか抜けかかってたっていうか

管を外れたニュー私のニョーが噴出して寝間着とシーツを完全に濡らし、もうろうとした私の訴え(ええと、びしゃびしゃなんです、もれちゃったみたいで、濡れてるんです、びちゃびちゃに!)を聞き入れた夜勤の看護師さんが「じゃあ、とっちゃいましょうか!」って言って

ちょっと心の準備ができてなかったので「え、ええと」とか言ってる間にひょいっと抜かれて「nぎゅょっ」的な悲鳴(後にも先にも、我ながらあんな声を出したことはない)(たぶん)をあげることになったんだけど、おかげですっきりした。

よかったよかった。

以下、記録は主にツマさんによる。

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空は清々しく、風は冷たく

やがて、ふたたび目を覚ますわたくし。
自分で起きたのか、起こされたのかは判然としないけれども、どうやら一晩が過ぎていたようで、ぼんやりと視界はいくらかまばゆく、これは陽の光か照明なのか、と思いながら、ぼーっとしている、人の気配、のどの渇き、すみません、あのぅ、スミマセン……

なにも心細いことはなく、声をかければ答えてくれる人の存在は、実にありがたいものでした、ということを、改めて思い出しております。

吸い飲みを何度か差し出され、くびり、ぐびり、くぴり、ごくりとした水は、特段に旨いとかありがたいとかそういうことはなかったけれども、あんだけ存在感のある水を飲んだのは初めてだ。
ほほぅ、これが水というものですか! とかそんくらいすごいかった。

んで、それからしばらく経つと、先ほどの看護士さん(……だと思う、声でしか判断できない、顔は見えていない)が「じゃあフセさん、歯磨きしてください」とか言って、右手に何かを握らせる。いや、何かってそりゃ、歯磨きって言っているのだから、歯ブラシです。

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目覚め→眠り→目覚め→新しい!

入院翌日は、手術を受ける日であります。
診察を受けてから、まる一ヶ月経ってついに開かれる、わたくしの頭蓋……! 頭蓋骨が開かれたことなんて、ありますか? 僕はありません(でした)。

手術当日と翌日はほとんど「失われた一日」という感じで、おおむね意識の無いままに過ごしたんだけれど、少しメモがあるのでいちおう転記しておこうと思うんだ。

手術室に向かう直前まで、ノートにメモしたり、ツイッターに書き込んだりして、この時はなかなか盛り上がってた感じ。
やっぱりそれなりに不安だったのかも知れないなあ、などと。

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