チョコレートドーナツ

こんな映画が公開されたようです。タイムリーに目に入ったので、何かつながりがあるのかも。

『チョコレートドーナツ』


http://bitters.co.jp/choco/

映画の公開日と同じくして、19日に掲載された、朝日新聞の記事「ダウン症児の出生、過去15年で倍増 全国調査から推計」(http://www.asahi.com/articles/ASG4L4R2MG4LULBJ00B.html
)によると『ダウン症で生まれる赤ちゃんの数が過去15年間(注:1995~2011年)で約2倍に増えている』のだそうです。

全体の出生数・率は減り続けているので、ダウン症の子の割合が増えているってこと?
ふぅん?

しかし気になることに、記事はさらに『ダウン症を理由に中絶をしたとみられる数も推計。95~99年の中絶数を基準とすると、05~09年は1.9倍に増えていた』とし、また調査期間中に出生前診断が広がったことにも触れて、2013年4月に新型出生前診断が導入されてからの『半年間の集計では、異常が確定した56人のうち9割以上が中絶を選んでいた』とも書いています。

出生前診断を受ける人は予め「結果に対する行動」を決めてる人が多いだろうから「高齢出産が増えてダウン症の発生率が上がり、検査の結果を受けた中絶数が増加した」のも、「(より精度の高い)新型出生前診断を受診し、異常が確定した人のほとんどが中絶を選んでいる」ことも当然な気がします。
さしずめ、この数字は「“ダウン症と診断されたら出産しない”と決めていた人が、そのとおりにした率」という感じ?

とすると、この記事はどう受け取ったらいいのだろうか。
「ダウン症で生まれる赤ちゃんの数が増えたのは“ダウン症への受容”が広まったわけではなくて、単純に『出産の高齢化(ダウン症発生頻度の上昇)』と『旧型出生前診断の精度(判断材料の不足)』のコンボだから、新型出生前診断が普及すればダウン症で生まれてくる赤ちゃんの数も減るだろう」……という話しなのかな??

問題は「妊婦全体に対する、出生前診断受診者と非受診者の割合」ですよねたぶんね。
記事にもないし、ちょっと探した感じでも見当たらないんですけど、これはどのくらいの値なのだろうか(おそらく、こちらの値も上がってしまっているのだろうけど)。

受診者の割合を減らせる、あるいは受診結果を理由とした中絶を減らせるような社会の方が、いまよりちょっとマシな気がしますけど、どーでしょうね。
そして技術の是非とあわせて、なんでその技術が生まれた(求められたのか)っていう理由も考えておきたいところです。

とりあえずドーナツ食べたい。